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激撮!極悪都市サウス・セントラル24時!LAPD大捜査SP『エンド・オブ・ウォッチ』

ワイルド・スピード(一作目)』『トレーニング デイ』の脚本家デビット・エアー監督『エンド・オブ・ウォッチ』を鑑賞。

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End Of Watch - Official Trailer (2012) [HD] Jake ...

実録警察ジャンルの大家ウィリアム・フリードキン御大のお墨付きであることと、都内での上映館も少なく今週いっぱいで上映が終わってしまうため駆け込みで観た。

舞台はLAの一角に位置する重犯罪多発地区サウス・セントラル。その中でも極悪地区とされるニュートン地区を担当する白人警官テイラージェイク・ギレンホール)とメキシコ系警官ザヴァラ(マイケル・ベーニャ)の死と隣り合わせの日常と警官同士の厚い友情を描いたポリスアクション。

宣伝コピーで「距離ゼロの臨場感」と謳われているように映画本編の大半が手持ちデジカムや、パトカー内のダッシュボード・カメラ、制服の胸ポケットに仕込んだCCDカムによるPOV撮影で構成されているため、その他のポリスアクションとは段違いのリアリティと臨場感が本作の特徴。中には劇中でジェイク・ギレンホール演じるテイラー*1が”記録用”として撮影した映像をそのまま使っていたりするので主人公たちの視線でギャング溢れる極悪地区の地獄巡りが文字通り体感できる。

(ダッシュボード・カメラってこういうやつ)


Dash Cam video of Michael Hastings' crash scene ...
本作が優れている点として上記のPOV撮影による臨場感ももちろんのことだが日常から非日常へ一瞬に変化するサウス・セントラルの空気を描ききる脚本及び演出力。テレビでよく見る『実録!警察24時!』シリーズがあくまで追跡シーンや聴取シーンといった警察業務の中でも危険の香り漂う所謂面白い部分を抜き取ったものなのに対して本作だとそのようなアクションシーンの釣瓶打で観客を圧倒するのではなく、パトロール中の車内で交わされるタランティーノ作品並の長さ&下らなさの無駄話であったり警官同士の子供じみた悪戯や上司の説教といった他愛のない日常が描かれることで単なる実録警察ものに留まらない人間ドラマを生み出し、登場人物への深い共感を生み出している。

監督デビット・エアーの脚本作『ワイルド・スピード』『トレーニング デイ』で描かれてきたバディ間の厚い友情も本作では健在であり、先述したパトカー車内での主人公2人による日常の駄話から滲み出る信頼やザヴィラが繰り返し口にする”家族”という言葉から想起される、常に死と隣り合わせの警察業務に対する覚悟そして同僚を超えた戦友としての絆が非常に丁寧に描かれている。

ロス市警による全面協力もあり、劇中では実際に現地警察が導入しているハンドガン(Glock22)だけでなく麻薬カルテルが使用し、防弾チョッキやヘルメットも貫通するAK-47(金メッキ!)が登場するため最新携帯銃器博覧会としても充分楽しい。

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クライマックスの大銃撃戦や決死の逃走劇は『ザ・レイド』×POV撮影を思わせる凄まじい緊張感&臨場感なのだが、それらの事件ですらサウス・セントラルという極悪都市では日常の一部であるという一種の絶望感を漂わせる結末も良かった。2週間限定上映は本当にもったいない。あと日本版予告は結構ネタバレしちゃってるので見ない方が良いかも。

雑記)予告編で観た『おしん』×主題歌 flumpool の衝撃。

*1:大学の入試課題で映像制作を選んだという設定