世界の果てまでぶっ飛ばせ!『マン・オブ・スティール』

『マン・オブ・スティール』鑑賞

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映画『マン・オブ・スティール』 最新予告編 Man of Steel - New Movie Trailer - YouTube

マーベルが5年近くの歳月をかけて『アイアンマン』〜『アベンジャーズ』に続く一大フランチャイズを実現させ、『X-MEN』『スパイダーマン』のリブートにも成功させていたのに対してDCコミックスは『ダークナイト』トリロジーを除けば興行的には不調が続いていた。この状況を打破すべく『ジャスティスリーグ』企画が立ち上げられ、その第一弾作品として制作された本作。

特に脚本が『バットマン ビギンズ』『ダークナイト ライジング』のデヴィット・S・ゴイヤー&ノーランの組み合わせという事で「バットマンだけじゃなくスーパーマンまでも陰鬱になってしまうのか!?」と危惧されていた。

やはりというべきかこの不安が的中。映画は将来のスーパーマンであるクラーク・ケント(本名:エル・カル)の出生シーンから幕を開け、ザックのセンスが詰まった『ジョン・カーター』や『スターウォーズEP3』を思わせる惑星クリプトンの造形や『ガフールの伝説』で溜まったフラストレーションを爆発させる飛行戦で盛り上げようとするのだが、肝心の話運びが如何せんテンポが悪く、この時点で20分が経過。

ようやく話の舞台が地球に移ったかと思ったら時間が一気に飛んで荒波にもまれる漁船と陰鬱な顔をしたクラーク・ケント(33歳)が映し出される。この後延々と如何にクラーク・ケントが彼の持つ超人的能力に対して報われない日々を送ってきたのかが語られていくのだがこれがキツイ。地球での養父となるケビン・コスナーの演技は素晴らしいのだがとにかく冗長で暗いのだ。クラーク・ケントが定番のスーパーマンスーツを装着し、空に飛び立つまで約60分強って長すぎだよ!

しかし地球に襲来してきたゾッド将軍率いるクリプトン反乱軍との戦闘となると映画の雰囲気は激変する。VS反乱軍の1回戦が郊外の大通り*1で行われるのだがこれがドラゴンボールばりの超ぶっ飛び&大量破壊バトルなのだ。


【PS3/Xbox360】 ドラゴンボール アルティメットブラスト TGS PV - YouTube

手始めにスーパーマンが高速突進でセブンイレブンを1軒ぶっ壊したかと思えば相手が反撃でガソリンスタンド大爆破!さらにそこにUS空軍が機銃掃射という地元民にしてみたら迷惑極まりない大破壊が行われる。

終盤の大都市での反乱軍が用いたテラフォーミング装置での大破壊*2は恐らく映画史上最大規模*3でありゴッサムシティレベルなら即壊滅である。その中で行われるスーパーマンVSゾッド将軍の重力&力学法則完全無視のガチンコ高速バトルは『激突の衝撃で特大クレーター』『パンチ一発で吹っ飛んでビル一棟破壊』『タンクローリー投げ飛ばしてビル1棟大爆破』『ジャイアントスイングで投げ飛ばされてビル10棟破壊』という開いた口が塞がらない超絶展開でひたすら笑うしか無い。

全体を通してみてもストーリー自体は冗長であり、脚本の意図としては「2人の父親」「選択と決断」にスポットを当ててスーパーマンの”人間性”を描こうとしているのだろうが、それらもザックの超絶アクションの前では単なる冗長な前座に過ぎず、特に前半の回想パートと後半のアルティメットバトルとではムードが180度異なるためひたすら歪な作品になってしまったという他ない。

インタビューでザックは「本作はあくまで『ジャスティスリーグ』の試金石であり、今後の展開は観客の反応を見て決める。」と話しているように未だ『ジャスティスリーグ』の全貌は掴めないが、大都市一つ簡単に破壊できるクラーク・ケントとあくまで一大富豪に過ぎないブルース・ウェインがどのように対峙するのだろうか。2015年を待て!(2回目)

*1:マイティ・ソー』のニューメキシコ戦に近い

*2:仕組みはGANTZのZガンに近い

*3:トランスフォーマー/ダークサイドムーン』の高層ビル破壊レベルの事がガンガン起こってる